「うぅ吐き気がする」 CARCASS編
私の周りにH/R(ハードロック)、H/M(ヘビーメタル)を聞く人はほとんどいなかった。
邦楽を聴く人がほとんどだった。
自分も邦楽の流行りすたりくらいはチェックしていたがメインは洋楽(メタル系)だった。
そんな中、専門学校で同じクラスのやつがメタル好きと知ったので早速いろいろ聞いてみた。
だがちょっと様子が違った。
彼は普通のメタル好きではなく「デスメタル」好きだったのだ!
自分はそのころ普通のメタルくらいしか聴いていなかったので「デスメタル」はノーチェックだった。
そこでお試しということで彼に何枚か「デスメタル」CDを借りた。
正直アーティストが誰だったかもう忘れたが聴いてすぐに
「うぅ吐き気がする」
こんな言葉が出た。素直な反応だったと思う。
「デスメタル」といえば「ダミ声」いわゆる「デスヴォイス」だ。
低音で唸るような発声方法が特徴だ。
それに演奏もおどろおどろしい感じの曲ばかりなのでなおさらだ。
これを長時間聴いているとさすがに気分が悪くなってくる。
この時は素直にもう聴くのやめようと彼にCDを返したのであった。
そして数年がたち状況が変わった。
さて本題だ。
デスメタルに抵抗があった私の概念を変えるアルバムが発売される。
それは
CARCASS の 「Heartwork」だ!
今までのデスメタルとは違い曲がメロディアスで聞きやすいのだ。
声はデスヴォイスだが曲がメロディアスだとこうも聴けるものなるとは思いもしなかった。
メロディアスといっても全体的にヘヴィーな曲だ。そこがまた良い。
まずはCARCASSというバンドの紹介を。
CARCASS
- 1985年 イギリスはリヴァプールで結成
- エクストリームメタルバンド
- 1995年に解散、2007年に再結成。
- 「リヴァプールの残虐王」のキャッチコピーで知られている。
- メロディックデスメタルの先駆け。
CARCASSの意味
(獣の)死体、(特に内臓をとった食用獣の)胴体、(人の)死体、(生きている)人体、形骸(けいがい)、残骸、骨組み
デスメタルバンドにありがちなのだがジャケットのアートワークが死体写真があったりいろいろグロテスクなものが多い。
ファーストアルバムのジャケットなんてもうね、そのものですよ(オェ)
1996年日本未発売「Wake Up and Smell the Carcass」なんてねジャケットがジョン・F・ケネディの頭吹っ飛ばされた写真そのもの使ってますからね。
あちらはやることがすごいです。日本じゃ無理だ。なので閲覧注意です。
で問題のアルバムです。
CARCASS 「Heartwork」
- 夢の埋葬 "Buried Dreams"
- 殺戮の炉 "Carnal Forge"
- 憎しみだけが残る "No Love Lost"
- ハートワーク "Heartwork"
- 偽りの像 "Embodiment"
- ディス・モータル・コイル "This Mortal Coil"
- 汗して肉を得る "Arbeit Macht Fleisch"
- ブラインド・ブリーディング・ザ・ブラインド "Blind Bleeding the Blind"
- 血の学理的解釈 "Doctrinal Expletives"
- 死亡証明書 "Death Certificate"
1993年10月に本国でリリース。日本盤は同年11月10日発売。
日本盤だと曲名にも変な邦題がついたりします。
他のアルバムでは「内臓大爆破」「硫酸どろどろなんでも溶かす」など。
「Heartwork」のアルバムジャケットはエイリアンでおなじみのH・R・ギーガー作の彫像「Life Support 1993」が使用されております。
このアルバムは全英アルバムチャート入りを果たしたり、1994年に『ビルボード』のヒートシーカーズで23位を記録し世界的にヒットする。
メロディックデスメタルを広めるきっかけになったアルバムには間違いないと思う。
その後のデスメタルを語るうえで外せないアーティスト&アルバムだ。
ということで今回はCARCASS 「Heartwork」を紹介してみました。
よければ聞いていただけたらと思う。