「耳がぁ耳がぁああ~~」 CRADLE OF FILTH編
前回の記事の内容以降おかげでデスメタル系の耐性がついたせいか
そっち系のCDを買う枚数も増えていきました。
基本的に情報収集源としてはまず鉄板の雑誌「BURRN!」
この雑誌はCDレビューに曲の内容と採点があるのでそれなりに参考にしてました。
もちろん個人の好みがあるのであくまで参考程度です。
ほかに当時TVで何か番組やっていたかもしれないが記憶にないなぁ。
あとはラジオ。
番組名は忘れたけどたまに聴いていいなーと思ったアルバムは買っていたと思う。
当時私は秋葉原で働いていた。
あまり知られていないかもしれないが秋葉原にはCD取り扱ってる店舗が結構あって
個人的にお気に入りだったお店は今はなき「石丸電気」だった。
何が良かったのかというと、まず割引券が貰えたことだ。
毎月CDを買っていたのでこれはすごく助かった。
あとは初回特典で貰えるポスターやらグッズが貰えたことだ。
石丸電気で取り扱っていないアーティストなんかは他のお店で買っていたけど
何もおまけがつかないことが普通だった。
でも石丸電気だとポスターがもらえる頻度が多くステッカーやクリアファイルなんかも貰えた。
まーポスターは別に部屋に貼るわけでもなくステッカーもCDケースに入れたままでとくに何するわけでもなかったですけどね・・・
でも何か貰えるお得感があったのは石丸電気だったなぁ。
あと特徴的だったのがヤマギワソフト。
ヤマギワソフトもいまはなくソフマップに統合された。
ここは新作が聴けるジュークボックスみたいなのがあってジャンルごとにそれがあり
各ジャンルでCD10枚くらいそれぞれ店舗オリジナルのレビューが書いてありそれぞれフルで聴けてすごく助かった記憶がある。
まず雑誌などで目星をつけたアーティストの物をリストアップしておき、この店舗に探しに来る。
リストにあった物が聴けたらそこで判断し石丸電気に買いに行くw
ヤマギワソフトは多少割引はあったけどおまけはほとんどなかったのでw
あとヤマギワソフトの特徴は輸入盤も10枚の中に入っていて、ここで聴いたため購入予定外で購入したものも多い。
さて本題だ。
ヤマギワソフトで聴けるものにはもちろんデスメタル系も多かった。
ある時、目星をつけていたアルバムがあったので少しだけ聴いた。
全部聴く時間なんてもちろんないし、他のアーティストも聴きたいので1曲ずつ数秒聴いたら次というふうに飛ばし聴きがお約束だった。
問題なかったので買ったのだけれども、買った決め手になったもう1つの要因がジャケットだ。
いわゆるジャケ買いだ!
厳密には音は少しだけ聴いているのでジャケ買い(ジャケットだけ見て買うこと)とはちょっと違うが。
その時買ったのが
CRADLE OF FILTH の 「鬼女と野獣 "Cruelty And The Beast"」 だ。
ジャケットが特徴的で、赤い血が満ちたバスタブに裸で美女が浸かっている。というオドロオドロしさの中に何故か美しさを感じるアートワークに見せられたのだ。
このアートワークの意味が後でわかることになる。
家に帰って早速聴いてみる。
1曲目はインストで終わる。そして問題の2曲目である。
いきなり金切り声のような高音のデスヴォイスである。
これには意表を突かれた!
「耳がぁ耳がぁああ~~」とはちょっとオーバーかもしれないが
いままで聴いていたデスヴォイス(低音)とは次元の違う声だ。
最初女の人かな?と思ったのだけれど男の人だと知ってさらにびっくり。
男がこんな声出すなんてすごいショックだった。
ではまず CRADLE OF FILTH というバンドの紹介を。
CRADLE OF FILTH
- 1991年結成 イングランド サフォーク出身
- エクストリームメタルバンド
- 1994年ファーストアルバム発表
- ヨーロッパ志向の悪魔的思想や吸血鬼伝説などに重点を置く。
- そして高音デスヴォイスの持ち主ダニ・フィルス
とにかくこのバンドを語るには外せないダニ・フィルスの声だ。まさに悪魔の叫び声!
次にアルバムの紹介だ。
CRADLE OF FILTH 「鬼女と野獣 "Cruelty And The Beast"」
- 残虐非道な物語 "Once Upon Atrocity"
- エリザベス、不吉な13の秋 "Thirteen Autumns And A Widow"
- 鬼女の蘭 "Cruelty Brought Thee Orchids"
- 吠える星の下に "Beneath The Howling Stars"
- 恐怖の女神 "Venus In Fear"
- 暴虐の序曲 "Desire In Violent Overture"
- 信仰の歪んだ釘 "The Twisted Nails Of Faith"
- バソリー夫人のアリア|凶運の闇|鳥殺しのフーガ|凶気を見つめる瞳 "Bathory Aria: Benighted Like Usher/A Murderer Of Ravens If Fuge..."
- 死せる伯爵夫人の肖像 "Portrait Of The Dead Countess"
- 情欲と争いの誘惑 "Lustmord And Wargasm (The Lick Of Carnivorous Winds)"
- ブラック・メタル(日本盤ボーナス・トラック) "Black Metal"
- 審判の日(日本盤ボーナス・トラック) "Hallowed Be Thy Name"
- ソドミー・アンド・ラスト(日本盤ボーナス・トラック) "Sodomy And Lust"
1998年5月発売 の 3rdアルバムだ。
ちなみに私の持ってる初回盤には11曲目と13曲目は入っていない。
さてこのアルバムはコンセプトアルバムとなっている。
吸血鬼伝説・・・激烈かつ耽美なる至上のデカダンス(帯より)
「血の伯爵夫人」という異名を持つハンガリー王国の貴族エリザベート・バートリー(英語名エリザベス・バソリー)を題材にしている。
血の伯爵夫人のことに関しては各自調べてみてほしい。すごいから・・・
ここでアルバムジャケットの意味が分かってくる。
そう血の伯爵夫人を表しているのだ。
このアルバムはインストを交えながらダニ・フィルスの高音デスヴォイスと
美しくも恐ろしいまさに「聴くホラー」そのものなのです。
ただ残念なのは軽いドラム音ですね・・・ほんと残念です。
ということで今回は
CRADLE OF FILTH 「鬼女と野獣 "Cruelty And The Beast"」を紹介してみました。
よければ聞いていただけたらと思う。